1ドル139円台に 2円近く円安進む 98年9月以来24年ぶり
2022.07.15
14日のニューヨークのドル円は、139円00銭と東京市場17時時点と比べ19銭の円高・ドル安で取引を終えた。
前日に発表されたCPIが予想以上に高く、FRBによる金融引き締めを後押しするとの見方が円相場を下押ししていたため、利益確定の円買い・ドル売りが目立った。
大幅な米利上げ観測もいったん落ち着いている。FRBのウォラー理事は14日の講演で「7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げを支持する」と表明したほか、米セントルイス連銀のブラード総裁も日本経済新聞のインタビューで、0.75%の利上げを支持した。
しかし、アメリカのインフレはまったく収まる気配がないため、結局は本日もドル高の流れになると考える。
本日の重要な経済指標は、4-6月期中国GDP・6月中国小売・鉱工業生産、6月米小売売上高・鉱工業生産・7月米ミシガン消費者態度指数となる。米連銀総裁のコメントにも注目だ。
いろいろの経済指標が本日を発表されるが、やはり大きな影響受けるのはアメリカの株価だろう。アメリカの株価次第ではより一段の円安が進む可能性も充分あると考える。一気に1ドル140円に行く可能性もあるだろう。
「行き過ぎた円安なのでどこかで調整が入る」マーケット関係者の間ではこのような言葉が聞かれるが、過去の経験からいうと、多くの人がこう思っているときは逆に一気に進むケースが多い。結局は、一瞬の調整はあるかもしれないが、本日も円安ドル高に進むのではないだろうか。
テクニカル面では、13日午前に137円を超えて前回ボトムから4日半を経過したので13日夕時点では12日深夜安値を直近のボトムとした強気サイクル入り。14日夜から18日夜にかけての間への上昇と139円試しを想定。14日午後の急伸で139円に迫ったために14日夕時点では上値目途を140円試しへ引き上げた。
前々回ボトム 07月06日(134.935)
前回ボトム 07月12日(134.464)
経過日数 2.25日
前々回トップ 07月05日(136.356)
前回トップ 07月11日(137.756)
経過日数 3.25日

本日の重要なサポート&レジスタンスは以下の通り。
第5レジスタンス:139.80-85円(ピボットS1など)
第4レジスタンス:139.65-70円(3σ上限ラインなど)
第3レジスタンス:139.50-55円(レート節目など)
第2レジスタンス:139.35-40円(前日高値圏など)
第1レジスタンス:139.00-05円(心理的節目など)
NY引け値:138.94円(+1.68円)
第1サポート:138.85-90円(60分足20本基準線など)
第2サポート:138.70-75円(前日24時台安値圏など)
第3サポート:138.60-65円(前日18時台安値圏など)
第4サポート:138.55-60円(2σ上限ラインなど)
第5サポート:138.50-55円(レート節目など)
経済指標
11:00:4-6月期中国国内総生産(GDP、予想:前期比▲1.5%/前年同期比1.0%)
11:00:6月中国鉱工業生産(予想:前年比4.1%)
11:00:6月中国小売売上高(予想:前年比横ばい)
18:00:5月ユーロ圏貿易収支(予想:季節調整前なし/季節調整済350億ユーロの赤字)
19:00:レーン・フィンランド中銀総裁、講演
21:30:5月カナダ卸売売上高(予想:前月比2.0%)
21:30:5月対カナダ証券投資
21:30:6月米小売売上高(予想:前月比0.8%/自動車を除く前月比0.6%)
21:30:7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:▲2.0)
21:30:6月米輸入物価指数(予想:前月比0.7%)
21:45:ボスティック米アトランタ連銀総裁、討議に参加
22:00:ブラード米セントルイス連銀総裁、討議に参加
22:15:6月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.1%)設備稼働率(予想:80.6%)
23:00:7月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:49.9)
23:00:5月米企業在庫(予想:前月比1.3%)
23:30:デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、インタビュー
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(インドネシア・バリ島、16日まで)
トルコ(民主主義の日)、休場